2014-04-08

M-net 2014-04-08

“タテ掘・ヨコ掘”経営
 4月1日から新年度が始まった。創業70周年を迎える今年、縦横同時に事業を掘りすすめていく『“タテ掘・ヨコ掘”経営』を一年の方針にした。ダントツの日本一をめざし、事業の強化と深化をはかる総合外装事業部の【タテ掘】。一方、これまで中国で展開していたGMCをインドネシアなどアジア数国で立ち上げJapan・Asia・Chinaに頭脳ネットワークを広げる【ヨコ掘】。
 グローバル化や日本国内の消費増税など、社会環境の変化がますます顕著になる中、原点である「人づくり」をベースに、強かに、世界に羽ばたく企業を目指していきたい。

気骨を持つ
 ヨーロッパやアジア、北米から南米まで、世界で事業を展開しているN社の社長とお会いさせて頂いた。中国や世界で修羅場を潜り抜けてきた気骨のある方で、目的意識や主張は明確。質問や話はいずれも核心をつくものばかりであった。
「日本人だけではもう無理。世界で戦えない。欧米企業に勝てない。」
「中国の優秀な人材が欲しい。英語と中国語があれば日本語不要。男女は関係なく人物本位。」
「良い製品を作れば売れる時代は終わった。今は、品質が中程度でもネットワークで売れる。」
「アジアは人脈だ」という話をすると、「欧米も人脈ですよ」との事。「最後は“人”と“ネットワーク”勝負」と言うことで、お互いに意見が一致した。また、「我々はただ(世界に)商売しに行っただけで、人はまだ育てられていない」と、我々の「中国・アジアにおける人づくり」を高く評価頂いた。一歩世界に出れば、「並」では勝てない。テクニックに溺れるのではなく、日頃から「本質」に迫ることが大切である。

「頑張る」から「しくみ」へ
 当社のある部門は、最近常に売上・利益ともに好成績を上げている。責任者になぜなのか聞いてみると、理由があった。今までは、仕事量が増えて多忙になると、現場からの帰りが遅くなり、疲れた状態で積算や発注をするのでミスが増えていた。ミスをカバーするために朝早くや夜遅くに現場に行くようになり、事故が発生する…といった悪循環が続いていた。
 数年前から、いくつかの業務のうち、分業化・専門化する「しくみ」をつくり、自分たちしかできない事と、他でやったほうが効率の良い事を分けることにした。 これにより、大幅に時間的余裕が生まれ、ミスも減った。お客様や現場などの大事なことに時間を使い、全体を見たり先を予測しながら仕事を進められるようになった結果が数字にも表れてきた。
 個人の頑張りには限界があるが、新しい「しくみ」を取り入れることで結果は劇的に変化する。自分がやっている仕事はどうか、発想を変えて立ち返ってみてほしい。