2006-04-28

M-net 2006-04-28

リーダー

 先日某大学の責任者のSさんと会った。
 事前情報では「こわもての人であるので、なにぶん宜しくお願いします…」との事であった。
 Sさんは開口一番「今大学が置かれている立場について、
①産業界がドンドン海外進出を行い、グローバル化(世界化、地球規模化)やボーダ
  レス化(境界が無い)が進む中、大学だけが国内や地元地域だけを見ていては、
  取り残されてしまう。ぜひ大学生を海外(アジア地域)で1年間位生活と勉強を体験
  させ、国際化に対応できる人材づくりを行いたいので、ご協力を。
②少子化が進み大学入学希望者が全員大学に入学できる全入学時代を迎え、アジ
  アの留学生を受け入れたいのでお知恵を貸して欲しい。」と述べた。

 1時間の話し合いの中で、私の話に耳を傾けてくれてはいるが、当初は反応も無く、理解をして頂けたかどうか少し心配になった。ところが最後の頃には、Sさんの頭の中にあった様々な問題と私が話した内容とが一致したのか、次々と提案が出てきた。

1) 大学の冠講座を開講して欲しい(1年間単位)
2) 大学の教授達に特別講話を
3) 就職を希望する一般の大学生に、就職セミナーを開催して欲しい。

 Sさんの頭の中には大学の責任者、リーダーとして日頃から悩み、苦しんでいた事が多くあり、私と話すことでヒントや解決の糸口が見つかったのかも知れない。
 やはりリーダーやトップは日頃から問題点や課題を頭の中に入れておく事で、何かのキッカケでそれが一度にチャンスになるのか・・・と思い、リーダーとは何かを改めて認識した。


新営業所オープン

 4月26日、千葉県の柏市に、総合外装カンパニーの柏営業所が新規にオープンした。
 来賓として来て頂いたメーカーの責任者には「さすが南富士さんは、この不況下(?)に新規拠点を作っていく…すごい」と褒めて頂いた。
 私から見ると、好況下に新しい拠点を作った場合は、スタートは上手くいくが、チョット不況になるとスタート時の甘さから逆に厳しくなってしまう。しかし好況でない時にスタートする場合は、責任者も社員も全員が厳しさを覚悟の上でのスタートであるので、ゼロのスタート時より悪くなる事はないと考えている。

 今は部門や営業所単位の競争でなく、全社をあげての総力戦の時代である。今回も総力戦である。又、新しい事に挑戦するには、それにふさわしい人材がいなければ始まらない。若い人材が育っていて初めてスタートできる。
 今年(第37期)の方針は「進化」(進んで変化する)である。新しい柏営業所に大きな期待をしている。


2006-04-18

M-net 2006-04-18

失 敗

 挑戦に失敗はつきものである。
目標を掲げ、計画を立て、やってみて、失敗するのはやむを得ない。勿論、成功するのがベストである。しかし、失敗を恐れて何もしないのが最悪であり、いつも同じ失敗(つまり何も行動しない)を繰り返す。
 同じ失敗でも、法律違反や他人に迷惑をかける失敗は許されない。多くの人に迷惑をかけたり、社会混乱を起してしまう。姉歯事件やライブドア、殺人、麻薬など・・・
 失敗によって本人が何を気づき、どう反省し、どう変化していくか・・・
 また、失敗に多少でもかかわった人々がどう考えるか、上司や司法の判断がどうかなど、1つの失敗にとどまらず、影響は大きい。
1つの失敗に多くの人々が学び、同じ失敗やミスを繰り返す事のないように心より願っている。


Show&Tell

 某大手企業の幹部Mさんと会った。
Mさんは学校卒業後、ドイツに3年、アメリカに6年、そして今中国にいる。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアと歩き、価値観もそれぞれがちがい、正解は常に1つでなく、いくつもある事を身体で覚えた・・・と話してくれた。

 日本及び日本人は常に正解が1つでなければ・・・と皆が同じ答えを求めている。
また、日本人はディスカッションが非常にヘタで、全然出来ないと言った方が正しい。
では、なぜそうなのか? という話になり、
欧米では、小さい頃より「Show&Tell」が行われており、小さい時よりディスカッションの基礎が出来上がっている。
「Show」とは、見せる事であり、家から何かを持ってこなければ、また何かがなければ、見せる事が出来ない。「Tell」とは、話す、考えるなど言葉を使った表現方法を小さい頃より身につけている。
この「Show」と「Tell」の2つを身につけている事で、大人になって、ディスカッションが活発に出来る。
私達も仕事や生活の中で、表現やディスカッションがもっとスムーズに出来るように「Show」と「Tell」を学ばなければならない。


かかわりを見つける

 ある勉強会で当社の特徴として、屋根工事、八角形住宅の話をした。
後日、その勉強会に参加したKさんに会った。Kさんは屋根工事にかかわる最新の情報をまず提供してくれた。続いて、住宅の内装の提案、そして、今まで不要だった素材を使った建築の新素材の情報と続く。四番目が、直接当社とは関係ないが、ガソリンは有限で環境にも問題あり、風を利用した車の話。ラストが同じ教育をして同じような人だけ育ってしまい、将来問題はない? と質問が来た。
基礎教育は同一で応用教育はそれぞれのちがったプログラムでやるので心配はない・・・と話した。ベースが同じで多様な人が育つことは、多様化の今最も必要と話し、Kさんも納得した。
 1つの事を聞いて、自分の情報や知識と結びつけられる能力こそ、最高の人材であると実感。



2006-04-08

M-net 2006-04-08

上海デザインセンター

 当社の中国での新しいビジネス(コンピューターデザイン)が4月7日スタートした。
 名称は「上海デザインセンター」である。コンピューターを使った建築外観デザインを中心とした仕事である。新しい仕事にふさわしい、新しい事務所、新しいパソコン、新しいフレッシュな若い人達と、全てが新鮮で清々しい。大型ビルの27階で眺望もすごく良く、上海市内が一望できる。当社の上海事務所も新事業に合わせて移転した。企業支援事業、積算事業、茶研究に続いて4つめの事業である。
 上海デザインセンターは責任者を含めて6名でスタートし、早々に20名体制となる。建築だけでなく、様々なデザインも手掛ける計画であり、将来が楽しみな事業のスタートである。
 日本のK社から依頼をうけ、中国でCG(コンピューターグラフィック)を請け負い、日本で図面を出力する、海を渡ったコンピューターを活用した新しいビジネスであり、今後益々新しいタイプのビジネスが生まれて来そうである。


GMCの学生

 昨年7月から人材育成ビジネスの中心であるGMC(グローバル・マネジメント・カレッジ)が中国武漢で開講し、西安、広州、北京と現在は4地域4塾である。第一期から第四期まで拡充し、応募学生も中国のトップ大学から45,000人の応募があり、選抜され今や45人(実に競争力1000倍)のスーパーエリート達が実務や研修を中国全土で行っている。

 日系企業A社の面接に立ち会ったが、GMCの学生は人格、能力ともに超級で面接なし。A社の企業理念や事業内容、これからの中国での展開方針、GMCの学生に期待するもの…などをOHPを使い説明し、その後はディスカッションだけである。9時から始まり終わったのが14時まで、面談した学生は選抜された2名。面接が終了し、A社の幹部に「いかがでしたか?」と質問した所、「素晴らしい。質問が的を得ており、レベルの高さが実感でき、面接しているこちらが逆プレッシャーを感じてしまった…。今年4月日本で20名の新卒を採用したが比較にならない…。」と言葉がない様子。有能な人材を発見し、育成し、チャンスを与えるGMCが形になって見えるようになってきた。2人は翌日から市場調査と言う実践が始まった。

 もう一人、GMCの学生で昨年12月から日系企業B社の再建を副総経理として行っているZ君に久しぶりに会った。たくましく、風格も出来、どう見ても22歳の学生には見えない。流暢な日本語も話し、Z君の成長に嬉しさを隠しきれない思いである。
 ミーティングを始めるや否や、自分の苦労や大変さを話すかと思いきや、私に「今の社長の動き、GMCの様子を話して下さい。」さすがである。ミーティングが終わり「何か希望や要望はありますか?」とZ君に聞くと、「社員教育をして下さい。中堅幹部や現場の人々に刺激ややる気を起こさせて下さい。」完璧なトップ、リーダーに育っている。

 前例のないGMCをスタートさせ、今日までやって来て本当に良かったと実感をした一日であった。私を信じ、協力してくれる中国人スタッフ、GMCの学生達に心よりお礼を言いたい。