2010-06-08

M-net 2010-06-08

人づくりと自分づくりの違い
チョット自分に自信があり、一流の人材でもなく二流の人材でもない、最悪の1.5流のH君がいる。
H君の人間力を高めるために研修の場を与えた。が、何を勘違いしたのか、天性なのか、“人づくり”を自分勝手な“自分づくり”に代え、ラストまで気づかない哀れなH君。
一方、悪い環境(場)を与えてしまった部門にも責任が半分あるが、やはりどんな環境でも基本や本質を忘れないで目標を達成していく使命がH君にはある。

【人づくり】
人づくり(人間力)とは、言葉では簡単だが、これを身につけるのは並大抵ではない。
「魅力的な」「もう一度会いたくなる」「会うだけで元気になる」「自分の事より全体や相手の立場、目線で考えられる」… これらは、①環境 ②自主性 ③行動 によって身についていくと思う。
知識では人間力は身につかない。周りを見て、実践(体験)によってのみ養われる。挑戦には失敗もつきものであるが、この失敗によって気づく事ができれば、人はより大きくなる。
◎ チャンスを活かし、さまざまな体験を通して“T型人間”のように幅を広げ、
     専門性を高める。
◎ 多くの出逢いを求め、行動や体験によって生の知識を得、この知識を
     自分の血肉として知恵に変えていく。
◎ チャンスに感謝すると同時に、チャンスを与えてくれた人や
  関わる多くの人々にも感謝する。

【自分づくり】 (自分勝手な自分づくり)
● 自分の興味の持てるもの、やりたい事だけに没頭する。
● 研修の目的や意図をまったく無視し、自分勝手に動く。
● 行動せず、狭い事務所の中で気の合った人とだけ話す。
● 学生気分の延長で、ディベート(討論)を仕事と思っている。
● 言葉だけでこちらの指示した事は一切挑戦・行動しない。
● チャンスは自分のものと考え、広い視点でモノを見ることや感謝の心はゼロ。
● レベルの低い仲間とインターネットで会話し自己満足。
● 目(見る力)、耳(聞く力)、頭(考える力)がなく、口(多弁)のみ。
● 聞いた話を情報と思い、報告。自分の足で得た“活きた”情報はなし。
● うまくいかない事を環境のせいにする。

H君のこれらの失敗から、自分自身を成長させる“人づくり”のポイントを5つ挙げてみる。
1. 時代・相手の求めているものは何か? 
      (自分の目・耳・頭・体感をフルに使う)
2. チャンスを活かす (チャンスは貯金できない)
3. すべては実践(行動) (頭だけの人間はいらない)
4. 基本を忘れない (目的・意図)
5. 無視は最低 (ハイと返事してやらないのは最悪)
人間力(人づくり)と自分づくりは基本的に違う。
若い時にこの人間力を身につける事が出来ると将来大きな花が咲くと確信する。