2008-11-28

M-net 2008-11-28

知恵の黒船

GMC卒業生3名(上海の南富士社員)が11/6~29まで24日間日本で頭脳的な仕事を行った。

1.新潟のKI社。地元の大企業であるが業績が伸びない。業務の問題点と対策としてこれからのKI社の事業展開の方向性を提案する。
社員の平均年齢も高く活力不足。日本のコンサルタント2社を入れたが同じような提案で参考にならない…。新しい目で事業を見、何かキッカケを得たい…。
彼ら3人(25歳、22歳、22歳)は寝る時間を惜しみ朝から夜まで工場内や資料をよく見、社員達の話をよく聞き、広く深く考えて、問題点を提起し解決方法を述べ、これからのKI社の方向性を提案した。2週間という短い期間で本質に迫り、KI社の社長を始め幹部の皆さんに1つでも参考になったり役立つ提案があれば…と思っている。
何よりも真剣なまなざし、表面でなく本質を見抜く目と知識と経験でなく柔らかい頭と失敗を恐れない行動が彼等の原点である。

2.九州のKM社。大企業、大型工場の物流センターの合理化によるコストダウンと、新しい視点での提案を求められた。
300mの直線ラインから出てくる大量の生産品を全国にきめ細かくスムーズに配送するシステムである。多くの在庫を持つと倉庫管理に問題が発生する。少ない在庫ではタイムリーな配送計画が出来ない。
彼等3人は、「ここにどうしてこれがあるのですか?」と言う当たり前(素人的な)の質問に対する「今までこうだった」 「最初からあった…」と言う返事に、固定概念や業界常識の怖さを知り、もっと合理的にもっと本質的な問題提起と解決策を考案した。長期的解決法と当面の短期的解決法に分けて提案を行った。どうしても担当者は目の前の業務で手一杯であり、本質的、基本的な事を後回しにしている傾向が強く、成長、進歩、変化出来にくい。

今回のチャンスを与えて下さったKI社のK社長、KM社のK幹部に心より御礼を申し上げたい。どんなに能力があってもチャンスがなければそれを活かす事が出来ない。知識と経験のない若者を信じてくださった勇気と行動に深い感謝でいっぱいである。
この3人の若者にチョット会ってみたい、話をしてみたいと言う希望がいっぱいあり、可能な限り会って頂いた。日本の大学生。大きな企業のトップ、オーナー。マスコミの方など…。
異口同音に話されるのは「目が輝いている」 「こんな若者を見た事がない」 「若いがポイントをついている」 「日本にも明治維新の頃には、日本の明日をつくる夢にかけた若者達がいたと思うが、彼等を見ていて、会ってみて、知恵の黒船だ…」。全員の方々が「感動しました」と話され、「こんな素晴らしい若者を育て、一緒に仕事をするあなたがうらやましい…」とまで言われてしまった。
実践を積み、実力のあるGMCをつくり上げたい。