2008-10-28

M-net 2008-10-28

目線の違い

 あるメーカーでGMCのQさんが工場の改善を行っている現場を見学したS君。「せっかく来たのだから、自分でも改善提案を考えてみて下さい」と言うと、張り切って取り組んだ。
 S君は3日間工場を歩き回り、10以上の問題点とその解決のための提案を考え出し、「我ながら、良く気づいて問題点を見つけた。提案もばっちりだ。」と、自信に満ちながら、提案をQさんに相談した。すると…

 「費用は?」「誰がやるの?」「その提案、幹部の人が見たらどう思うかな?」「他のやり方は考えてみた?」「結局、自分がやりたいだけでしょ。」
と、全ての提案が自己中心的で、時間やコストも考えず思いつきばかりだとQさんに指摘された。

確かにQさんが作った提案はいつ・誰が行うのか『5W1H』が明確で、コストや便益、リスクなどが全て網羅されている。しかも1つの提案の中に解決方法が複数あり、AがダメならB or Cの方法でと選択できる。
・ 自分は考え方が自己中心的でかつ、目先しか見ていない
・ Qさんは全体を見て、短期・長期と考えることが出来る
と気づいたS君は、「Qさんにあって自分にないものは、色々な『目線』(従業員・幹部・社長・短期・長期etc)です。ここまでの差を見せ付けられると、悔しいというよりもはや悲しいです。」と言い、多角的な目線を持つために、

・ 色々な体験をする
⇒日本や海外での仕事や生活で世界的な目線、社長の目線など。
・ 良い先生を持つ
⇒自己中心的な考えの間違いを指摘し、直してくれる人と出会う(社長、Qさんetc)
・ 他の人の立場を想像する
⇒現在の金融危機で自分が首相だとしたら、社長だとしたら。

 自分より優れた人と接することにより、自身に不足するものに自ら気づいたS君。この経験を活かした今後の成長と活躍が楽しみである。「経験」と「気づき」に勝る勉強はない。


景気と病気

 毎日のように株価が下がり、景気の先行きを心配する声を毎日耳にする。しかし、実際に周りに失業者が溢れかえっているわけでもない、のどかな日常生活があるのも現実である。
 「景“気”」も「病“気”」も「気」が付く言葉であり、「病は気から」とも言う。確かに気の持ちようも影響する気がする。明るいニュースは少ないが、せめて気持ちは明るくいきたいものである。