2008-07-08

M-net 2008-07-08

企業再生人(日本版)

ダメになった企業の再建をしている人達が先日、私の所に来た。
中国、アジアで当社とGMCが企業再建ビジネスをしているのを聞いて、相談したいとの事。
お会いして聞いてみると「再建を請け負った企業のオーナーが話を聞いてくれず、色々とやり方に制限をした上でコストと利益だけを求めている。」と言う。

① まず、自分達だけでなく、周りの人の力を借りる。例えば私を利用してそのオーナーに話をする。
② 或いは、情報発信のメルマガ(ブログ)などを定期的に発行し、その記事の中に自分達の意見を入れてオーナーの教育をする。
③ 嫌なオーナーから逃げずに積極的に会うチャンスを作り、コミュニケーションづくり、人間関係づくりをしなければならない。オーナーは孤独であるので、心を込めて話したり、相手の目線で話をすれば、必ず心は伝わる。
④ 又、社内に於いて提案制度と、その提案に対してYes,Try的な企業文化づくりが必要である。
1時間半位の短い時間であったが、彼らは納得し、方法はいっぱいあると言って笑顔で帰って行った。


微妙

先日、中国のS大学の日本語教授Jさんが仕事で日本にやってきた。私も以前、中国で通訳や翻訳をお願いした事があるが、私にとって、私の意図を汲んで完璧に通訳が出来る数少ない一人である。
休日に富士山を見てみたいという事で、五合目まで案内をした時の事。その日は晴れたり曇ったり天候が不安定で、頂上が見えるかどうか分からない。五合目に着くと、多くの人が頂上方向を見上げて、頂が見えるのは今か今かと待っている。
その時、頂上から下山した若い男性に、J教授が日本語で聞いた。
「富士山の頂上は見えましたか?」「微妙ですね。」
要はどっちなのか分からないので、もう一度「少し見えたの?全然見えなかったですか?」と聞くとまた、「う~ん、ビミョ~…。」
J教授は日頃日本語を研究、指導し、常に最新の情報をキャッチして新しい表現も学んでいる。だからこの「微妙」と言う表現が日本の若者の間で使われている事は知っていたが、実際に生で活用されているのを体験して、驚いた。「独特な曖昧表現ですね」「結局、見えたか、見えないか、私の質問の答えはもらえなかった。外国人にはこの意味はわかりません」
日本では当たり前で当然通じると思っている「曖昧な」言葉や表現だが、外国では勿論、日本人同士でも本当に通じているのか、考えさせられた。