2007-02-08

M-net 2007-02-08

人材

 マレーシアで日系企業の改革、再建をしているN君が赴任したのが、約2年前の2005年4月1日であった。赤字で社員の意識もバラバラな企業を、約2年間で収益の上がる立派な会社に立て直し、3年間の計画を2年間で完了し、目的を達成して日本に戻ってくる。

 N君の仕事ぶりを紹介したい。
 先月の1月下旬の事。最後の仕事である。明確な目標を持ち、具体策を考え、相手と4時間に及ぶ交渉をした。分りやすくタンタンと、しかもすごい情熱を持って…の話し合いであったが、思うような結果が得られなかった。帰ってきたN君の顔にまだ納得がいかない様子もうかがえたが、私は明日改めて話しをしようと言って彼と別れた。土曜日の夜、22時である…。
 しかし彼はそれから又行動を起こした。昼の交渉相手を呼び出し、23時から午前1時半まで2時間30分、彼の持てるエネルギーを全力投入した。交渉相手の人もN君のバイタリティ、情熱、ひたむきな努力、私心の無い行動に心を打たれ、話は良い方向で決まった。私はこの話を翌日(日曜日)の朝9時に交渉相手から聞かされた。心がジーンとして言葉にならない。
 こんなに素晴らしい日本の若者がいて、我が社の社員である事を改めて誇りに思った。N君はマレーシアの工場で24時間働き、マレーシアの若者達を工場のリーダーに育て、結果を数字で出した。2年間で赤字の企業を純利益8%の優良企業に変えたのである。

 彼の実績や結果を見た時、経験や知識の大切さも分るが、今これだけの変化の早い時代には「柔軟な発想」と「失敗を恐れない行動力」が何よりも大切であると改めて感じた。今、中国を中心としてN君に続く若者が様々な挑戦をしている…。
 N君は今29歳の若者である。驕ることなく大きく成長し、日本の、いやアジアのリーダーとなる事を期待して止まない。人を育てる(つまりチャンスを与える)事の醍醐味を実感させてもらった。


7周年(M-net)(頭の活性化マガジン)

 「M-net」「頭の活性化マガジン」を発行してから、この2月で丸7年になる。
 長いようでもあり、短いようでもある。当社には営業拠点が全国各地にあり、なかなか社員と直接話をする機会が少なく、せめて社長が何をしているか、誰と会っているか、何を考えているかを伝える手段に、と考えスタートした。今は日本語、中国語で同時に発行し、2冊の本ともなっている。
 忙しくて書く時間のない時や、情報が無く何を書いて良いのか分らない時など…表には出ない苦労もある。「継続は力なり」で、自分の成長の記録ともなり、又、資料として様々な所で活用もして頂いている。どこまで続けられるか分らないが、気力、体力、能力の続く限り続けたいと思っている。このメルマガのスタートから全面協力して頂いている社員のYさんに、心から感謝の意を表したい。継続の陰に「智者」あり。