2004-09-28

M-net 2004-09-28

ディスカッション

 ビジネス検討会で質疑応答の時、Aさんが私に意見を求めた。
 「当社では毎年末12月に、会社の幹部を選ぶ選挙を行っている。
  ①能力
  ②実績
  ③コミュニケーション
 の3つを総合して誰が一番リーダーにふさわしいかを投票する。勿論自分自身に投票してもOKである。…」
 私が自分の意見を言おうとした時、隣のBさんが、
 「私に意見を言わせて下さい。私はAさんの意見は素晴らしいし立派な会社だと思う。しかく企業経営は短期的評価だけではダメであり、もう少し長期的視野に立ち総合的なリーダーが必要と思われる。…」

 この会のディスカッションが盛り上がったのは言うまでも無い。ディスカッションが出来ると言う事は参加者や出席者一人一人のレベルが高く、問題意識を持って参加している事でもある。久しぶりに楽しいディスカッションであった。この会は先頃、当社が主催して中国広東省広州市で行った「企業改革検討会」である。


数字と現場

 良い会社か、ダメな会社かを判断する時、数字(賃借対照表や損益計算書)を見て判断する事が多い。銀行やコンサルタントなどが代表である。しかし私はまず現場(工場や第一線で働いている仕事場)を見て、現場が活きているか否かで判断をする。働く人々の目が輝いていたり、イキイキとした雰囲気やキビキビした行動などを直接自分の目で見て判断をする。現場がイキイキしているのに数字が悪いのは、リーダーやシステムに問題があると思われる。ここに手をつけ、直せば数字は改善されていく。

要はトップが何を考え、どこに向かおうとしているのかの目標や目的を明確に示し、具体的やり方(システム)を時代に合わせていく事が求められる。しかし多くの人々はトップの人が何を考え、何を言ったかでなく、何をしているか行動を見て判断している。トップやリーダーの行動を見れば全体が把握できる。
 又、数字だけで判断するのは簡単であるが、数字は常に過去のモノである。今のスピードの時代では今や現場を見て、数字も合わせて総合判断をする事でよりミスが少なくなる。現場や数字を見て判断する時、「目利き」の人の助けが必要な時もある。

 今の時代を勝ち抜くには、もう一度現場と数字を見直し、やるべき事は思い切って決断し、実行していく時代である。しかもスピードを持って即時にである。ここでも又、トップやリーダーの見識や実行力が求められる。息を抜く事ができない。