2004-08-08

M-net 2004-08-08

現象と本質

 様々な現象が毎日起きている。この事に一喜一憂していると振り回されてしまうだけでなく、本質がどこかに行ってしまったり、見えなくなってしまう。
 現象を正しくつかみ、直視し、今何が起きているのかをまず知り、この現象の裏や表に現れない本質を見抜く(見極める)力が求められている。

 先日もB君が早朝より夜中まで動いている(働いているのではない)様子を見ていると、現象に対応し終わったと思ったら又次の現象が現れて、それに追われている。これではいつまで経ってもイタチゴッコである。幹や根の根幹に切り込まなければ大きな解決は出来ない。


考える

 このB君に「少し考えてみたらどうか?」とアドバイスしてみた所、早速に「考えてみます」との事で何を考えるか期待していた。しかしなかなか答えが出てこない様である。「どうした」と話した所、やはり今起きている現状だけを見、考えているから、同じ所をグルグル廻っているだけであった。

 考えると言う事は、「まず、この先どうなるか」未来や将来を考え、その為には「今の現状にどう対応したら良いかを合わせて考える」事である。明日とか1年先を想像し、目の前の対応と二つ同時に考える事が「真の考える事」であると思う。


不安定な要素

 先日、東京都杉並区の山田区長さんとお会いした。
 6月25日に杉並区の部課長研修の講師として呼ばれ、2時間ほど「人材育成」について話をさせて頂いた。その後、8月8日号の『Yomiuri Weekly』で「経営上手な自治体」の総合ランキングNo.1が杉並区であると言う記事を見た。ぜひ山田区長さん(46歳)とお会いしてみたくなり、連絡をしてお会いした。
 「生きた魚を生け簀に入れて運ぶ時は、アジはアジだけを入れるのではなく、ウナギなど異なる魚を混ぜるとお互い緊張して身がしまり、鮮度を保つ事ができる。同じ魚だけだと気が緩んでしまい、駄目である…。杉並区の中で区長はウナギ的存在で職員に安定だけでなく、不安定な要素を積極的に取り込み、緊張を持って仕事に取り組んでもらわないといけない。」

 マンネリや同じ事の繰り返しでは駄目である。新しい風や空気を積極的に意図的に入れて、組織や集団を活力あるものとしたい。(大変勉強になりました。)