2003-11-28

M-net 2003-11-28

人とビジネス

 金融機関や取引先が企業を見る時、
  ①人(経営者、リーダー)、
  ②ビジネス(その事業の社会性、成長性、発展性、シェア、差別化)
の2つで良し悪しを判断する。
 かつては資産(土地や株、現預金)があるかないかで優良企業か否かを判定していた。しかしデフレが10年も続き、資産はドンドン目減りして行く。かつての優良企業はその地位を失い、判断をする新しい物差しが必要となって来た。

 「人と事業(ビジネス)」が全ての基準の原点に戻った事は、欧米や他の国々では当たり前であった。「リーダー」としての自覚、資質、能力を自らに問い、今やっている「事業」の可能性、成長性を見直し、より専門性を高め、No.1を目指したり、場合によっては新しい事に挑戦する事を、スピードを持って行動しなければならない。
 そう言う中にあって「自己否定」(人、事業共に)も又、必要な場合もある。いずれにしても甘えは許されない昨今である。自己変革や企業変革が正解なき時代の唯一の羅針盤である。


利益生まない事業は道楽

 11/28の新聞に御手洗富士夫キャノン社長が静岡で行った日経連団体全国大会で、経営者講演を行い、
「利益を生まない事業は道楽」としてパソコンなどの不採算部門を切り捨て、利益志向に転換した経緯を紹介。キャノンは「人を基軸にした経営」で人間尊重主義と技術優先主義の経営哲学と実践で世界のキャノンになった。
 今日の新聞の見出しで「ドッキリ」…チョット見ただけで頭から離れない。
 そして「経営者の責任は企業価値を上げる事」
     「刺激を与える給与体系も必要」
 一流の企業と一流をつくるトップは一言で全てを表す。
 勉強不足、実績不足、努力不足、決断力不足…を一行の新聞見出しから考えさせられた。自分自身に「利益を生み出しているか?この事業は、この部門は?」と、様々な事を考えさせられた一言である。