2003-10-28

M-net 2003-10-28

36戦26勝10敗。13KO勝ち

 S君の日体大ボクシング部に於ける4年間の成績である。4年生の時は主将。S君が私の著書を読んで感動し、納得したと言う。理由は、
「優秀な人を採用するのではなく、優秀な人を育てる事が最も大切です。高校時代インターハイや国体で優勝した人を大学に入れ入部させても、一度負けるとメロメロになってしまい、退部してしまう。2回も続けて負けると自信喪失でどうしようもない。逆境に全く弱い。一方高校時代は特に目立たないが、見込みや可能性のありそうな人を入部させ指導、教育するとメキメキ頭角を現し、素晴らしい選手になる事が多い。育てる事は大変で苦労は多いが、一見遠回りに見えて実は一番近道です。」

 教科書の勉強は殆どして来なかったが、人生の勉強をして来た若者である。
 もう一つ面白い事を語ってくれた。
「試合に勝ち、優勝する選手の中に二通りいる。たまたま勝って優勝してしまった選手は文章を書かせてみると何も書けない。頭を使わず、知恵も出さないタイプで同じように勝つ事が大変難しい。もう一方は試合に勝って、何故勝ったか文章を書けるタイプである。頭を使い、様々な条件を考えて試合にのぞみ、結果として勝利がある。」

 偶然タイプ(文章を書けない人)と必然タイプ(文章を書ける人)と区分けすれば良いのか?
1つの事をやり抜いた人(若者も含めて)は基本(原理、原則)が分かっているようである。


ノウハウ

 中国関連ビジネスが大盛況である。
 当社の中国ビジネス進出企業支援ビジネスも大変好評を頂いている。
 支援の基本は、
  ①有能な中核となる若い人材(大学を卒業し即日系企業に入社)を募集し、
    試験し、面接して決定し、教育して各社に入社して頂く一貫採用システム
  ②現地の生の情報(どこに投資したら良いか、誰と組んだら良いか、
    どんな問題が想定されるか、対策は…)

の2つである。特に①の採用、教育、その後のフォローシステムは長い年月(25年間)の積み重ねによる「信頼」「人脈」「ネットワーク」「失敗の積み重ねによる、失敗しないシステム」「諦めない継続」など、「時間とお金」をかけた成果、結果である。簡単にマネしようとしても出来ない「システム」「ビジネスモデル」である。一言で言えば「ノウハウ」である。
 ノウハウは作ろうと思って出来るものではなく、様々な体験や経験から生まれて、自然と積み重なって行くもののような気がする。
 ノウハウを活かし、新しい挑戦を試みたい。それは決して中国ビジネスだけでなく…。