2002-10-28

M-net 2002-10-28

総論、各論

 総論では分かったが、各論で具体的にどう考えたり、行動して良いか分からない。総論では賛成だが、各論では反対…などと言う風に、「総論、各論」と日本人は使い分ける。
 総論とは方向性や全体としてどうしたら良いかであり、各論は一つ一つの具体的方法論である。今最も問題なのは総論でどっちの方向に進んで良いのか分からない事だ。不確定の要素が多くて、何一つ定まらない中で決断を下すのはなかなか勇気と洞察力が要るし、不安も残る。

 一方各論では、総論で方向性は分かったが、具体的にどうしたら良いか、暗中模索で行き詰まる事が多い。何で行き詰まったか、原因や問題点がはっきりすれば解決の方法はいっぱいある。漠然とした問題点や雲をつかむような話ではどうしようもない。具体的に問題点(ポイント)や原因(何が一番のネック)が何かを見つける事が出来ない人が多い。

 例えば、人が問題。金が無い。情報が少ない。受注が取れない。知識が少ない…など。金が無いのではなく知恵が無い。情報はあるのだが情報を活かせない。何が問題で受注が取れないのか、コスト、担当者、商品の魅力などの何なのか。何も勉強しないで10年前の古い知識のまま、或いは新しい知識を得る為に大学や研究所と共同研究を行うなど…。対策や方策はいっぱいあるし、難しくない。要は何が問題点かを見つける事である。

 各論でモノを考える時に必要な事は以下の3点ではないかと思う。
① 一般論(皆さんや多くの人に当てはめるような答え)ではダメである。一人一人に、一社一社に対しての答えや対策であり、尚、より具体的でなければならない。
② 「問題や問題意識」が大きければ大きい程、船の帆ではないが引っかかってくる答えやヒントも多いものだ。本や新聞を読んでも、人と話しても、問題意識を持っていると不思議と解決の糸口が見つかるものである。問題意識を持っていないと何を見ても、誰と話しても、何も得られない。まず悩み、そして問題点(ポイント)は何かとマトを絞り、問題意識を持つ事から始まる。
③ そして、1つの問題を解決する為には「集中力」が必要である。だらだら何時間やってもダメである。サット頭を切り替えるなり、散歩をするなり…。そしてやる気がなく、難しい仕事は「朝一番」にやると良い結果が出る事が多い。人の頭は朝起きてから3時間後に全開し、数時間続く。試してみてはいかがですか?