2002-05-28

M-net 2002-05-28

一番大切なもの

今大学生の就職活動は本番(あるいは終盤?)を迎えている。
企業はリストラ、リエンジニアリングで需要が落ち込む中で、3つの過剰を抱えている。
① 構造的な設備過剰
②過大な有利子負債
③人員過剰

 学生達も自分の売り込みに全力投入であるが、企業側も、人材は欲しいが4月入社し、教育して使えるようにする時間と費用に多くのものを掛けられないので、即戦力の人材を求めている。
 学生達(特に女子学生)の手帖を見るとビックリする。企業のガイダンス、一次試験など、日程が全て埋まっている。月曜日~土曜日まで。これが空いていると不安でしょうがないとの事。何はともあれ、空白を埋めて動く事で安心し、他の学生も同じで、自分だけでない事で納得しているように見える。

 「自分が将来何をしたいのか」「そして今何が自分にとって出来るのか」一番大切と思われる事が忘れられてしまっている。「やりたい事」と「出来る事」の間が問題点、格差である。
 目先の事に振りまわされないで、本質と言うかしっかりとした目標を定めて挑戦する事が大切であると思う。どこでもいいから内定を得たいと言う気持も分からないわけではないが、自分のやりたい事や長所をもう一度見直し、限りなく成長する自分の姿を想定し、出来る事を1から3、そして3から5に積み上げていく学生(人間)であって欲しい。


情報格差 10:1

M社のAさんと会った。軽い夕食を食べながら2時間、政治、経済、文化から企業経営、人材育成、今何が大切かなど話し合い、give&takeで知的好奇心を満足させてくれた。大変勉強になり、即活用できる事例も多く、殆どが具体的で分かりやすかった。年間に140冊の読書をし、ズケズケと開けっぴろげで、人間的魅力もバツグン。
その後、同じM社のBさんと会った。こちら側(私)の話を聞くだけで、私の意見に「そうですネ」「私もそう思います」「まったく同感です」……
このAさんとBさんの差は何だろう……と考えた。人間の差なのか?勉強量の差なのか?ポジション(部門や地位)の差なのか?色々考えたが結論は「情報の差」であろうと思った。

新聞やテレビを見て得る一般情報ではなく、「その人しか知り得ない情報」「相手にとって魅力的な情報」「さまざまな情報を集め(集まってくるのかも知れない)、これをまとめ、必要な人に的確に伝える」。情報差は人間の差となって表れ、それはそのまま成果や実績の差となって表れてくる。知っている事と知らない事は100あり、これに知恵(工夫)が加味されると大差となってしまう。魅力ある人の所には人も情報も集まってくる。

さて、あなたはAさんですか?Bさんですか?そして人を魅了する新鮮な情報を常に持っていますか?