2002-07-18

M-net 2002-07-18

まず気づく

J君は、言われれば嫌な顔もせず、指示された通りに実行する。毎日同じ様に、あまり工夫もせずに。
C君は、言われなくても自分で気付き、自分で考え、自分で判断し、積極的にやる。同じ仕事でもあらゆる角度からやり方を変えてやってくれる。

そんな中、先日台風6号が東海、関東地方にやってきた。 
J君は、台風だから現場を見て、危険な所は直して下さい、と上司から指示がないと動かない。気付かないのか、気付いても大丈夫と思っているのか、自らは動きが全くない。相手やお客様の立場にまったく立っていない。
C君は、台風の情報が入るや否や、部下や職人に指示を出してテキパキと対応してくれている。しかも台風の当日は、現場や事務所で万が一に備えて夜遅くまで待機していてくれる。

同じ社員、同じ人間なのに、こんなに違うのは何なのか?生まれつきなのか、教育の差なのか、環境の差なのか……まず気付く事がすべてのスタートである。


中国のビジネススクール

 先日、中国の上海大学と共催でビジネススクールを開校し、無事終了した。
初日に開校式を行い、即授業がスタートした。2時間の授業を3つ終了し、初日が終わったが、受講者の顔がパッとしない。何か物足りなさを感じている様である。早速翌2日目の授業の前にあるレクチャーをし、授業のやり方をチェンジした。レクチャーの内容は、以下のようなものである。

日本では常に参考書があり、先生が方向性を示してくれるので、生徒はその方向性(大きな枠)の中で考えれば良い。前にも述べたが、日本では観光地に行っても「順路」や「入り口」「出口」「矢印」があって、その通りに歩けば良い。しかし日本以外の世界では、観光地に行っても「順路」も「矢印」もない。自ら勉強して来ないと全然分からない。ビジネスの世界でも「自分の目で見て」、「自分の頭で考えて」、「リスク覚悟で自ら決断」する以外、何も生まれない……と言う話をし、教授達の話を聞き、考え、自ら組み立てて下さい。とお願いした。

2日目、3日目と、若い先生や日本語での授業、現場、工場見学、経営者、工場長とのディスカッションなどでそれぞれが考える所あり、満足して頂いた。もっとレベルの高い、専門的な話を求める人もいたが、いずれにしても様々な中国の人々と出会い、ビジネスチャンスをつかむキッカケとなったようで、主催者として「やって良かった」と言うのが実感である。