2008-08-28

M-net 2008-08-28

 今日は3人の「Kさん」について書いてみたい。

逃げ場のある人は成長できない

 K君に仕事を依頼したり、研修教育をしても、成果が全然出てこない。
 いつも話をすると「分かりました、私がやります」とその場では非常に良い返事がある。しかし、しばらくして結果を見ると全然変わっていない。同じ事を繰り返している。
 人柄は良いし、期待もしているが、まったく成長しない。何故だろう?何か理由があるのか…?
 最近その理由がやっと分かった。常にK君はマトを絞れていない。あれも、これもと思いチョットずつあらゆる事をしている。常に逃げ道(場)を作り、出来ない理由を正当化している。「今、何が一番大切なのか?何に重点を置かなければならないのか?」が分かっていない。分かっていてもお人好しで、人から依頼されるとついその事を処理しようと時間を無駄遣いしてしまう。
 マトを絞り「○○しかない」「まず○○をやり抜く事が全てだ」と逃げ場を作らない事が、成長や成功の第一歩である。


リーダーの仕事

 I社の企業改革を請け負っている。そこの現地TOPのKさんと話をしたが、要領を得ない。
 まず、「この会社をどんな会社にしたいのか?」と言う、目標が明確でない。
 次に、「今ある問題は何か。これを誰が担当して、いつまでにやるのか」が何もない。
 何度話をしても、いつも総論だけで一歩も前に進んでいない。明確な企業目標と問題に対しての具体策がトップの大きな仕事である。

① どんな会社にしたいのか
② 何が問題で、優先順位はどうなのか、そして誰がいつまでにやるのか…である。

 TOP、幹部の意識を変え、上記2つの課題を解決する事が企業改革である。その為の教育、気づき、人のチェンジ、若い活力のある人材の投入など…いよいよこれからである。


気づきは成長の元

 1ヶ月間中国で研修をしていた学生K君に1ヶ月ぶりに会った。海外での色々な失敗、苦労などの体験をして、見るからに顔が引き締まり、前よりも重みが出て来たように感じる。
 研修の感想を聞いたところ、「日本にいた時はぼんやりとしか意識していなかった自分の欠点が、中国に行ってみて本当に痛感させられ、このままではいけないと危機感を持った。直さなくてはいけないのは、受身の姿勢、そして本当に勉強不足を痛感したので幅広い勉強をし、自分の意見を言えるようにする事」と、明確に発言し、曖昧だった以前のK君とは別人である。中国での色んな体験や、優秀な人材との出会いなどにより、自ら本当に「気づく」事が多かったようだ。
 本当に気づきさえすれば、人は変わる事が出来る。「気づく」事は成長の原点であり、この体験を生かしてますますステップアップしてくれる事を楽しみにしている。