2004-06-18

M-net 2004-06-18

草むしり

 先週の土曜日(6/12)、久しぶりに工場に行ってみると、敷地内の電柱の所で穴を掘っている人がいる。勿論了解など無く無断である。穴を戻して即帰ってもらう。
 その会社から土曜日中、何も反応無し。日曜日、月曜日と何も連絡もなく、対応も無い。
 火曜日電話が2回あった。2回目に私が出て、担当者に「あなたは誰の許可を取って私の土地に穴を掘っているのですか?」「現場で了解をとりました」「誰も来ませんし、了解も出していません。あなたの土地を無断で穴を掘ったら、あなたは怒りませんか?今回の事を軽く見ていると大変ですよ…」と言って電話を切る。
 次の水曜日午後、工事会社の幹部、発注元T社の担当者など4名が謝りに来た。私は不在で22時頃帰社。それまで待っていたようである。開口一番「問題が発生して5日目に初めて対応する企業姿勢は話にならない。T社地域統括の支店長に金曜日朝8:15に来て頂いて下さい。一人で結構、あなたは来て頂かなくて結構です。」

 金曜日の朝8:00、黒塗りの車で責任者が一人やって来た。名刺交換し、改めて私が経過説明。相手のH支店長は前日まで報告を受けていなかったようで、平謝りで、「すいません」「すいません」「こちらが一方的に悪い」。無断で他人の土地に穴を掘るのも許せないが、問題発生してから5日経って初めて対応するT社の企業姿勢が大問題…と話す。
 「要は私が納得する回答を下さい。」と言うと、H支店長は「対応策を文章で出します」「部下、下請けを再教育します」など、一般的で話しにならない。
 私が、「当社の幹部の一人が『住宅展示場の草取りをしてもらいましょう』と笑い話しにしていました。やれとは言いませんが、平均年齢の高い人々に何を話し、教育してもダメです。要は何を言ったか、話したかでなく、“何をしたか”です。教育は“上司のやっている事を見て学ぶ”…」と話した。私は予定があり、9時に話を終えてすぐ東京に向かったが、途中で電話があり、先程のH支社長が、なんと午後13:30より幹部全員を連れて「草むしり」に来ると言う。総勢20人との事。太陽の照りつける中、日本を代表するT社の幹部の皆さんが、当社の住宅展示場の草むしりをやってくれた。当社でも暑いのでお茶を出したり、気を遣ったり大変のようだった。

 「事実の確認」「報告、連絡、相談」「スピード」「コミュニケーション」「教育、指導」など、考えさせられる事が多かったが、T社の幹部の皆さんが炎天下、汗を流し、身を持って学んだ事を活かして欲しいと心より願っている。
 問題が起こった事は仕方ないが、即報告・連絡し、すぐに具体的な行動をする企業姿勢が全ての企業に求められる。