2003-04-18

M-net 2003-04-18

マーケッティング

 アフリカの学生K君に奨学金を出した。背が185cmくらいでスラッとして活動的で、笑顔がなんとも言えない好青年である。彼から、当社でアルバイトをしたいと申し出があったが、英語だけではなかなか難しいのでお断りした。
 そして次は学生で「お茶の会社」を設立するので、その会社と南富士と取引をしたいとの事。分厚い計画書がプレゼンテーションされて来た。
1.Execuive Summary, 2.Introduction,…… 11.Investment Proposal と、11項目もある。立派な事業計画書であるが、基本的な事が欠けていると思い、計画変更を言うつもりだ。
 何が欠けているかと言うと、「アフリカに今あるものを日本に輸出したい」とあるが、これは生産者思考で、消費者の事を考えていない。今は、「消費者が何を求め、何を欲しているか」をまず知り(つまりマーケッティング、市場第一主義)、それを生産すると言う、消費者思考が欠けている事である。もっと言うと、今の不況は欲しいものが無い不況であり、感動する商品やサービスがない時代(少ないのかもしれない)である。感動する商品開発が可能なら消費者はお金を支払って、商品、サービスを買ってくれる。

 若く有能なK君に、教育や指導をし、社会に役立つ人間に育てたいと思っている。
 自己中心でなく、相手やお客様、市場、社会に役立つビジネスを「考え、計画を立て、実践し、結果を出す」人材づくりのチャンスをK君にも与えたいと考えている。日本の学生や若い人に、断られても次の策を提出する勇気と、少しの能力と、行動力を期待したい。アフリカ ジンバブエのK君のように。


スピード(対応の速さ)

 先日ある工務店に訪問した折、社長がTELで平謝りしている。何事かと思っていると、社長曰く「今、住宅の工事現場で、協力会社の職人さんが隣の店舗の駐車場の入り口に車を駐車し、アイスクリームを食べていて、店舗に出入りするお客様に迷惑をかけている」との事。
 社長はTELで店舗の社長に何回も頭を下げ、平謝りである。TELが終わるや否や、即現場責任者にTELし、「その現場に出入りする全職人を仕事終了時に本社に呼べ」。
 夕方18:00頃に、ゾロゾロと作業服の人々が集まってくる。話を聞いてみると、他愛の無い話である。
 一人の失敗を全体の失敗と考え、即行動したこの工務店の社長の対応の早さには納得させられ、スピードとは何かを考えさせられた。そして失敗やミスの重さ。多くの関係ない人まで巻き込んで厳しく注意をされる。迷惑を受けた店舗…1つの事から様々な事を学ばせて頂いた。