2003-01-28

M-net 2003-01-28

己の敵は己

 何を言っても、何を話しても、自己変革できないT君がいる。
 時代は激変し、社会や生活は変わっているのに…。気づいてはいると思うが。
 なぜ変われないのか、色々と考えてみた。頭も悪くないし、行動力もある。しかし従来と同じ方法で毎日仕事をしていく。当然成果はジリ貧である。
 このままではまずいと思いながら…何も手を打たない。私は常々、現状認識が出来なく、今何をなすべきか判断と行動の出来ない人間はダメだと思っている。
 明日はやろうと思っているのかも知れない。先延ばしや失敗も大きな要素であるが、基本的な問題は己自身にある(己の敵は昨日の己自身である)と思う。

 楽をしたい、苦しい事は先延ばししたい、出来れば現状維持で行きたい、勉強はあまり好きではない…。人間の本能?かも知れないが、己自身に打ち勝たなければ、時代から、社会から置いていかれてしまう。強いものが生き残るのではなく、環境や変化に柔軟に対応したものが生き残っていく。己の敵は競争相手でも何でもない。変化しようとしない己自身である。


対応と先取り

 何か連絡や情報が入ると即対応してくれるS君がいる。
 1つの連絡や情報に対して最終目標をつかみ、常に先取りして対応してくれるA君がいる。S君は言われた事、指示された事に対して自分では100%やっていると思っている。しかし依頼された事だけ100%やっても、依頼主は当たり前で満足もしない。Y君は深くものを考え、今起きている現象だけで判断して行動するのではなく、その先にある本質や起こるであろう問題を想定して対応してくれる。
 分かりやすい話に例をとると、住宅設計である。注文主よりこんな家が欲しいとお客様の言っていることだけプランニングして持っていっても相手は「自分の言った通りの図面だ」とは言っても決して満足していない。何かモノ足りなさを感じている。一方お客様の言っている事は最低条件として、それに相手の立場に立ったアイディアや生活提案、将来発生する問題(老後の生活)などを折り込み提出できれば、相手は「こんな家や生活がしたかった」と満足したり、感謝してくれる。この違いは「対応と先取」の差であると思う。

 言われた事だけやってもダメ。一歩先取りをする生き方を。言われなくても自ら気づき行動する人生を生きてゆきたい。