2002-06-18

M-net 2002-06-18

敵もつくる、味方もつくる人生を

 太平の時代が長く続き、飽食の時代は欲しい物がない。
 家もある、車もある、バッグもあり、洋服も持っている。
 こんな時代は「赤信号、皆で渡れば怖くない」で失敗を恐れ、仲間意識で他と違う事を恐れている。無難に無難にで、争う事を忘れてしまっている。
 しかし不況が長引き、他と同じ事をしていては賃金やコストでアジアや中国に負けてしまう。日本や自分の事だけ考えていても、周辺や世界が大きく激変してしまい自分(自社)が取り残されてしまう。

 「敵も無し、味方も無し」の横並びの人生から、結果として「敵はできても、味方も作る」生き方をすすめている。失敗を恐れて何も挑戦しない生き方から、失敗しても良いから計画を立てて挑戦する生き方をして行きたい。可もなし不可も無しで無難な物の考え方から、何かにマトを絞った、こだわりを持った生き方をしたい。得意先や他人と会った時、例え波風が立ったとしても「心に残る一言」や「さすがと思わせ、考えさせられる一語」を発せられる人(社員)に育てたい。


同じ事をするのでも大差



自発的、自主的  →  100の効果
指示、依頼されて →  1の効果

 「自ら気づき、考え、自主的に行動する人」と「言われてからやる人」には大きな差が出てくる。いつも指示されて行動している人はそれでいいと思い、100%の仕事をしていると思っている。しかし指示した人は、指示されて動く人に常に物足りなさを感じ、不満が残っており、自ら自主的に動いてくれる人との差は1:100である。

 建築に例えれば、お客様が指示をし、それを100%図面化しても、お客様は自分の言った通りであるとして納得はしても満足はしていない。一方お客様の話は全部聞き、それに将来の生活を考え、様々な提案やアイディア、工夫を図面化した(形にした)時、大きな喜びと感動を得る。そこまで考えてくれたのか、言葉になっていないものを洞察し、図面や形にしてくれる……等々。
 「言われてやる事は最低条件」と考え、一歩でも前に進み、自主的、自発的に機転をきかせ気づき、考え、行動しよう。評価は上がるし、疲労も少なく、能率も上がり、何よりも自らが大きく成長していく。そんな人が一人又一人と増えて来た。