2012-12-18

M-net 2012-12-18

“リーダー”の時代
① NPO
 先日、ある会合で、NPO(非営利団体)のリーダーをしている女性と出会った。会員から寄付を集め、カンボジアの貧しい女性を支援しているとの事。食料が十分にない、医療が整っていない…。貧しくて困っている人たちを助けるNPOは世界中にたくさんあり、活動そのものは大変素晴らしいことである。
 しかし、与えることや何かをしてあげることで、本当に貧困は解決するだろうか?与えられた人は、「もっとほしい、もっとほしい…」とさらに求めるようになる…。
 解決方法があるとすれば、「リーダー」を育てることである。リーダーがそこに産業を興せば、仕事が生まれ、人々の生活が生まれる。起こっている現象でなく、大事なのは問題の本質である。「モノ」ではなく「人」、とりわけ“マネジメント(経営)”できるリーダーが求められる時代である。

② 会議  企業改革に取り組んでいるA社の会議を見学させてもらったところ、ビックリしてしまった。
1.会議の目的が分からない、明確な目標が見えない。
2.皆、自分の思っていることだけを言い、バラバラ。
3.やるべき課題に対し、できない理由ばかり。一向に話が進まない。
4.結局その会議で何も決まらない…。

 そう、この会議には「リーダー」がいない。リーダーとは「私人」ではない。常に全体の目的を忘れず、それを達成するための強い使命感を持った「公人」である。いろいろな人がいれば、当然様々な考え方が出てくる。異なる意見をまとめ、決断し、目指すべき目標へとみんなを導いていく、それがリーダーの役割である。 リーダーは多数決でできるものではない。その人の持つ天性もあるし、環境が及ぼす影響は大きい。どんな教育を受け、どんな環境で育ってきたか?そうして人はつくられていく・・・。

③ リーダーの行動
 あるプロジェクトで問題が発生している、と相談を受けた。危機的状況に対し、メンバーの動きが悪く、みんな“待ち”の状態である・・・。そこで、早急に二人の人を応援に行かせた。
 これを見て、真っ先に変わったのはプロジェクトのリーダーである。「これではまずい」と動き出した。部下は、リーダーの言っていることは聞いていない。やっていることをよーく見ている。リーダーが本気で行動しなければ、部下はますます行動しない。報告によると、その後メンバーたちは自主的に休日返上でフル活動し、成果が出始めているとの事。何事も、行動すれば結果が出る。目標を達成できるよう、期待しています。