2012-10-18

M-net 2012-10-18

自主的な行動
 先日、当社中国の社員Fさんに会った時に、私はFさんに「先の日中問題で多大な被害を受けたA社のトップと来週お会いすることになった」という話をした。すると数日後、FさんからA社被害に関する状況、原因、対策をまとめた文書が送られてきた。彼は、私のちょっとした一言を聞き、何か役に立てる事はないかと自主的に考えて、早急に調べてくれたようだった。
 私がそれをA社のトップにお見せすると、まったく事実をよく掴んでいて、分析も的確だと驚くと同時に、ぜひこの課題の解決に協力してほしいということになった。言われてやったらあたりまえだが、言われる前に自ら気づいて行動すると、相手に驚きや感動を与えることができる。さて、あなたは今日、自主的な行動をいくつやりましたか?

総論でなく各論で
 最近、中国の事でいろいろな方から話を聞きたい、相談したいと言われる事が多いのだが、私はできるかぎり総論でなく各論で話をするようにしている。先日もある新聞社の記者Bさんが私のところに中国の事を聞きたいとやってきた。ひと通り話を終え、何か質問ありますかと聞くと、私の説明に対し、こう質問をしてきた。「杉山さんは○○がダメな理由を5つ挙げていますが、どうしたらよいのかそれぞれに対する具体的な方策をお考えですか。」
 私は一つ一つの解決策を具体的に答えた。Bさんは「そこまで考えているのですね。それならうまくいきますね」と納得してくれた。記者として、読者が知りたいであろう事をその場で、各論でズバッと聞けるBさんは、きっといい記事を書くだろうと思う。大体わかったとか、漠然とおもしろかったというだけでなく、何事も各論で考えて、質問をし、話をすることは、理解力を深める第一歩だ。

これからの就職先について
 日本の有名大学のある学生が、私に真剣な顔で質問をしてきた。「私は将来を考えて、商社か金融に就職しようと思っていますが、杉山社長はどう思われますか?」私はこう答えた。
 頭の良い人なら、3つの「つくる」産業へ行くと思います。
 「作 る」 メーカーでモノをつくる。
 「つくる」 人をつくる。
 「創 る」 創造産業。新しい価値、ニーズを生み出すこと。

 21世紀はお金(マネーキャピタル)から、人(ヒューマンキャピタル)が中心の時代になるのです。先をどう考えるか。一歩先、二歩先、三歩先まで考えて就職も考えてみたらいい。あなたはどう答えますか?