2008-09-08

M-net 2008-09-08

辞めて初めて気づく事

今春、事情があり当社を辞めて、実家がある地方の同業に転職したO君がいる。
半年振りに話を聞いてみると、もう退職すると言う。理由を聞いてみると、
・全て細かい分業制で、自分の裁量で出来る範囲が少なく働きづらい。
・細かく厳しすぎるやり方についていけない…近道を知らず少しでも遠回りするとガソリンの
無駄遣いと厳しく叱責されたり、当社では1箱単位で職人さんに渡すビスも1本ずつ数えて
渡すなど。
新卒で当社に入り、当社の「基本的に人を信じて人に任せる」と言うやり方が当たり前のように思っていたが、外に出て初めて、任せられてある程度自由に自分の判断で働く事が出来る有難さに気づいたと言う。
効率だけを考えれば厳しく、分業制にするのは良いかもしれないが、人間は生き物である。任せられれば人は頭を使って考えるし、意欲を持って仕事に取り組むし、会社が社員を信頼すれば、社員も会社を信頼してくれると思う。非効率的な部分もあるが、やはり当社では厳しくする所は厳しく管理するが、基本は人を信じ人に任せて個人の能力を引き出していきたい。


役割

社員には、それぞれの職種や役職にあった役割がある。
自分の役割よりも上の仕事をする人もいる。若いうちから上司の目線、社長の目線で物事を考え、提案をし、どんどん自分よりも上の役割の仕事まで出来るようになる。
一方、自分よりも下の仕事をして満足をする人もいる。管理職でありながら本来の役割を忘れ、処理業務に追われて忙しさに満足している。
自分より上の役割の仕事をするのは本人の成長にもつながり良い事であるが、下の役割では役割を果たしておらず、問題である。一人一人がもう一度自分の役割を確認し、自分が何をすべきか、何が最優先事項か、何を捨てるか、頭を使いながら仕事をしてくれる事を願う。


人徳

先日、知り合いの国会議員であるSさんの会合に呼ばれて参加した。
事前に1100名ほどが集まる会合と聞いて行った所、3000名ほどの人がいる。集まった人々は、「こんな光景は見た事がない」と口々に言っていた。
なぜだろう?と考えたが、やはりSさんに対する信頼であり、ハッキリものを言うことへの好感であり、何かしてくれそうだという期待感であり、Sさんの人徳が表れた結果であろうと思う。
当社のGMCでも「TOPは才能より人徳」という事を常々教えている。学びを活かし、実社会でも人徳を積み重ねながら成長して欲しいと思う。


2008-08-28

M-net 2008-08-28

 今日は3人の「Kさん」について書いてみたい。

逃げ場のある人は成長できない

 K君に仕事を依頼したり、研修教育をしても、成果が全然出てこない。
 いつも話をすると「分かりました、私がやります」とその場では非常に良い返事がある。しかし、しばらくして結果を見ると全然変わっていない。同じ事を繰り返している。
 人柄は良いし、期待もしているが、まったく成長しない。何故だろう?何か理由があるのか…?
 最近その理由がやっと分かった。常にK君はマトを絞れていない。あれも、これもと思いチョットずつあらゆる事をしている。常に逃げ道(場)を作り、出来ない理由を正当化している。「今、何が一番大切なのか?何に重点を置かなければならないのか?」が分かっていない。分かっていてもお人好しで、人から依頼されるとついその事を処理しようと時間を無駄遣いしてしまう。
 マトを絞り「○○しかない」「まず○○をやり抜く事が全てだ」と逃げ場を作らない事が、成長や成功の第一歩である。


リーダーの仕事

 I社の企業改革を請け負っている。そこの現地TOPのKさんと話をしたが、要領を得ない。
 まず、「この会社をどんな会社にしたいのか?」と言う、目標が明確でない。
 次に、「今ある問題は何か。これを誰が担当して、いつまでにやるのか」が何もない。
 何度話をしても、いつも総論だけで一歩も前に進んでいない。明確な企業目標と問題に対しての具体策がトップの大きな仕事である。

① どんな会社にしたいのか
② 何が問題で、優先順位はどうなのか、そして誰がいつまでにやるのか…である。

 TOP、幹部の意識を変え、上記2つの課題を解決する事が企業改革である。その為の教育、気づき、人のチェンジ、若い活力のある人材の投入など…いよいよこれからである。


気づきは成長の元

 1ヶ月間中国で研修をしていた学生K君に1ヶ月ぶりに会った。海外での色々な失敗、苦労などの体験をして、見るからに顔が引き締まり、前よりも重みが出て来たように感じる。
 研修の感想を聞いたところ、「日本にいた時はぼんやりとしか意識していなかった自分の欠点が、中国に行ってみて本当に痛感させられ、このままではいけないと危機感を持った。直さなくてはいけないのは、受身の姿勢、そして本当に勉強不足を痛感したので幅広い勉強をし、自分の意見を言えるようにする事」と、明確に発言し、曖昧だった以前のK君とは別人である。中国での色んな体験や、優秀な人材との出会いなどにより、自ら本当に「気づく」事が多かったようだ。
 本当に気づきさえすれば、人は変わる事が出来る。「気づく」事は成長の原点であり、この体験を生かしてますますステップアップしてくれる事を楽しみにしている。

2008-08-18

M-net 2008-08-18

Mact(万克徳)新事務所へ

 当社の上海事務所(万克徳上海事務所が移転したので訪問した。
  
 住所 上海市中山西路1800号兆豊環球大厦9F-J2室
 TEL  86-021-6482-5228
 FAX  86-021-6440-0506


柔道からJUDOへ

 今、北京ではオリンピックが開催され、世界中が沸き立っている。そんな中で、日本で生まれた柔道がJUDOに変わってきたのを感じる。
 柔道は柔らかい道と書き、人と人が組む技の競技である。
 しかし今、柔道が世界に普及し、技だけの競技から体力勝負、何でもありのJUDOに変化している。日本的な柔道だけをどんなに練習しても、世界では勝てない。自分だけの、日本だけの枠の中では世界に通用しない事を物語っている。ルールもどんどん変わっていき、真の国際化、グローバル化、インターナショナル化社会が到来した。
 スポーツのルールが世界共通であるのと同じように、ビジネスでも共通語がある。それは「数字」である。結果を数字で出す事である。


目的を忘れない

 何か仕事をする時、目的(何の為に、何をするのか)がある。また、企業の目的もある。そして、営業所の目的もある。基本的な大きな目標を達成する事が一番大切である。しかし現実には、目の前の事や目先の対応に追われてどうしても当初の目的が忘れられてしまう。
 昨日もK君が大きな目標(目的)を忘れ、日々の事だけに没頭し自己満足している。非常に悲しい…。言われなければ気づかない。もう一度この仕事は何の為にやっているか目的を再確認して欲しい。
 K君自身の始末書の中でも、目の前の割り振られた仕事をただ受身で行ったと言う「主体性の欠如」や「目標・目的と言う視点の欠如」について気づいたと書かれていた。同じ失敗を繰り返さないよう、今から意識を180度変えて、限られた期間で目標を達成してくれる事を期待している。


2008-08-08

M-net 2008-08-08

8月8日

8月8日は北京オリンピックの開会式である。
今夜2008年8月8日午後8時8分にスタートする。
中国の国民、北京の市民は大変な盛り上がりであると思う。
日本でも1964年(昭和39年)に東京オリンピックが開催され、それを契期として日本は世界のリーダーの一員となった。今から44年前で、私が大学2年生の時であった。
中国でもこれを1つの転換点としつ、世界のリーダーとなって行くと確信する。
北京でスポーツの記録やさまざまなドラマが生まれる事であろう。
北京オリンピックが成功される事を心から願っている。


1988年8月8日8時8分8秒

8月8日について思い出す事が1つある。
今から20年前の事である。八角形住宅を開発し、特許を取得し、世界に、日本に広げようとイベントを仕掛けた。
富士山の形は八に似ておりこの山頂(3776m)に八角形住宅を建てる計画をたて、200人位の人々で住宅の部材を担いで山頂に上り、朝8時8分8秒に完成させ、200人の輪で∞をつくる…という大計画で実行した。下記写真の通りである。
8という数字は縁起がよく、人生にとってドラマを作ってくれる数字であるかも知れない。




2008-07-28

M-net 2008-07-28

一万人の社員

一つの工場で働く従業員が一万人の工場を2つ見せていただき、トップと話をさせて頂いた。
一番苦労し、大変なのが労務管理との事である。食事1つにしても大食堂が3つあり、1つの食堂で1回に1500人の人がズラーっと並んで、同時に食べる。「特にこの頃の若い人は何を考えているのか、理解がしにくい…。例えば“茶髪と携帯電話”の行動は把握が難しい…。」と言う。
私はそこのトップに下記の4つの事が大切であると話した。
① 現場の正しい生の声(上には生の声が届かない)
② 時代に合った判断(いつも従来通りではダメである)
③ 小グループリーダーの育成(教育の重要さ)
④ 全員を引っ張る「導き」つまりトップの夢、人間力
一万人の若い人たちを引っ張っていくのは誰がやっても大変であるが、大変と思わず、人を育て、導く事を楽しみながら出来る人が求められる。勿論トップ一人では限界があるので、優秀な幹部スタッフが求められるから、GMCの働く場は無数にある。
四川大地震のような天災は避けられないが、経営リスクは人の頭脳によってリスクヘッジ出来る。頭脳を活かす経営をするかどうかはトップ次第であるが、GMCを頭脳として役立てて頂ければ嬉しい限りである。


優等生と野武士

最近、若い人に会うと、「優等生タイプ」が多く「野武士タイプ」が少ないように感じる。
「優等生タイプ」は、失敗しない為に常にテストの範囲を聞き、調べ、枠の中で考えて動く。失敗はないが魅力がなく、課題を突破できない。勉強の範囲外ではお手上げ。情熱もない。
一方、「野武士タイプ」はどこでも、誰とでも知的戦いをする。最初から答えは持たず、出た答えを多角的に活かす。機敏さを持ち、心も熱い。
若いからこそ出来る失敗がある。優等生タイプで今まで生きてきた人も、一度頭を空っぽにリセットして、野武士のように枠にとらわれず柔軟に生きてみると良いと思う。


退職時奨学金

先日、上海事務所で働いていたAさんが退職した。
その後事務所へ行くと、私宛の封筒が置いてあり、「杉山種まき奨学金への寄付」と書いてある。中には800元が入っていた。現地の大学新卒の月給が3000元前後であるから、本人にしてみるとかなりの金額であると思われる。
教えたり指示してはいないが、やっている事を見て各々が何かを感じ、自ら学んでいく。教育は言葉ではなく、やってみせる事が大切であると改めて感じた。自分が続けてきた奨学金が、このような行動を、しかも退職時にとれる人の育成に役立っている。大変嬉しい限りである。


2008-07-18

M-net 2008-07-18

漁師は短気なほど良い?

知人の弟Aさんが、魚釣りとダイビング好きな事から脱サラして漁師になった。
そのAさんは、「魚釣りは魚がくるのをじっと待っていなければならないから短気な人は駄目だとよく言われるが、私は短気な方が良いと思う。釣れなければ場所を変えたり、竿を変えたり、どんどん工夫して変えていけるから。例えば…」と言って、通常の漁業では探知機を使って魚のいる場所を発見するところ、自ら潜って魚がいるかいないか、どの辺りにいるかと言うのを調べ、魚がいればそこで釣りをし、いなければすぐに別の場所に移るとか、竿を何種類も用意して1つの竿が駄目ならどんどん使い分けるとか、色んな工夫について教えてくれたとの事。

ただ待っているのでなく、自ら正確な情報をつかみに行き、効率的に収穫を得ているAさん。正確な情報を得ることは魚釣りでも経営でも大事なことであると感じた。経営者も、現場や市場の正確な情報を待っているだけでなく、自ら積極的に取得し、どんどんトライ&エラーを繰り返していかなければならない。


見識

いつもお世話になっているK氏が当社に訪問され、自宅に招待した。
K氏はある企業の役員であり、常に10年先を見て仕事をする経営者感覚のある人である。
ダイニングテーブルに座って家内がお茶をだすと「これは良い器ですねぇ。どこで求められたのですか?」と益子の茶器の話に花が咲いた。その後も私の家庭菜園を見て意見を頂くなど、幅広い興味と見識に驚かされた。
K氏が帰った後、家内は「男性の来客で最初に器に気づいて褒めたのは初めてでは?」と言う。
目先の事や自分の用件のみに気をとらわれている人が多いが、器に気づいて褒めるのも、色々な事に興味を持つのも、心の余裕と幅広い見識がないと出来ない。そしてそれは、目先の業務だけでなく10年先の経営を考える中長期的な視点を生んでいると思う。リーダーとなるものには心のゆとりと見識が必要だと感じた。


ユダヤ人

先日、経営者向けの講演を行った後、ある人が挙手して発言をされた。
「私は長年ユダヤ人と仕事をして来たが、杉山先生はまさにユダヤ人と同じような考え方です。日本人は日本が祖国ですが、ユダヤ人は世界中、どこへでも行って、そこでビジネスがあって住めれば祖国であり、世界中が祖国なのです。そして“掛け算”と言う考え方も通じるものがあります。日本では1人+1人=2人だが、ユダヤ人は自分の5倍力がある人と組んで、5×5×1人=25人と、掛け算方式です。久しぶりにこのような人に会いました」との事。
ユダヤ人のようだと言って頂いたのは初めてであるが、改めて世の中には色んな人がいて色んな感じ方をすると思った。やはり人と出会う事は人生の中の楽しみである。

2008-07-08

M-net 2008-07-08

企業再生人(日本版)

ダメになった企業の再建をしている人達が先日、私の所に来た。
中国、アジアで当社とGMCが企業再建ビジネスをしているのを聞いて、相談したいとの事。
お会いして聞いてみると「再建を請け負った企業のオーナーが話を聞いてくれず、色々とやり方に制限をした上でコストと利益だけを求めている。」と言う。

① まず、自分達だけでなく、周りの人の力を借りる。例えば私を利用してそのオーナーに話をする。
② 或いは、情報発信のメルマガ(ブログ)などを定期的に発行し、その記事の中に自分達の意見を入れてオーナーの教育をする。
③ 嫌なオーナーから逃げずに積極的に会うチャンスを作り、コミュニケーションづくり、人間関係づくりをしなければならない。オーナーは孤独であるので、心を込めて話したり、相手の目線で話をすれば、必ず心は伝わる。
④ 又、社内に於いて提案制度と、その提案に対してYes,Try的な企業文化づくりが必要である。
1時間半位の短い時間であったが、彼らは納得し、方法はいっぱいあると言って笑顔で帰って行った。


微妙

先日、中国のS大学の日本語教授Jさんが仕事で日本にやってきた。私も以前、中国で通訳や翻訳をお願いした事があるが、私にとって、私の意図を汲んで完璧に通訳が出来る数少ない一人である。
休日に富士山を見てみたいという事で、五合目まで案内をした時の事。その日は晴れたり曇ったり天候が不安定で、頂上が見えるかどうか分からない。五合目に着くと、多くの人が頂上方向を見上げて、頂が見えるのは今か今かと待っている。
その時、頂上から下山した若い男性に、J教授が日本語で聞いた。
「富士山の頂上は見えましたか?」「微妙ですね。」
要はどっちなのか分からないので、もう一度「少し見えたの?全然見えなかったですか?」と聞くとまた、「う~ん、ビミョ~…。」
J教授は日頃日本語を研究、指導し、常に最新の情報をキャッチして新しい表現も学んでいる。だからこの「微妙」と言う表現が日本の若者の間で使われている事は知っていたが、実際に生で活用されているのを体験して、驚いた。「独特な曖昧表現ですね」「結局、見えたか、見えないか、私の質問の答えはもらえなかった。外国人にはこの意味はわかりません」
日本では当たり前で当然通じると思っている「曖昧な」言葉や表現だが、外国では勿論、日本人同士でも本当に通じているのか、考えさせられた。