2006-07-08

M-net 2006-07-08

頭、身体(行動)、心のバランス

 GMCの学生達が7月に各大学(院)を卒業し、いよいよ本格的に仕事を始める。トップバッターとして2名が日本へ短期の研修に来た。二人とも初めての海外であり、期待と不安でいっぱいであったと思う。

 まずこれから働く企業の本社に行った。これからの事業計画のプレゼンテーションを持参し、社長以下幹部に説明をした。ビックリした事に、会長、社長、専務、常務、取締役と経営幹部がほぼ全員揃って頂いたとの事である。これから始める新規事業とGMCの学生にどれだけ期待しているかがうかがえる。二人ともオドオドする事もなく(ものすごく緊張はしていたが)、堂々と約1時間のプレゼンテーションを行った。
 商品などを見ずに中国で考えたプランと、日本で見た実際の商品や販売方法に多少の違いはあるものの、立派なプレゼンテーションであると思われた。質問にも的確に答えられ、「これが新入社員か」と思わずにはいられない。プレゼンテーションの企画を見ても、様々な角度からよく考えられており、頭の良さがよく分かる。

 翌日からの工場見学や現場での研修に於いても、テキパキとした行動で見ていて清々しく、質問も的を得ている。
 また、明るく元気な挨拶、そして車に乗る時はまず相手を先に乗せ、荷物は持ってくれ、食事の時はそれにふさわしい話題の提供をするなど、チョットした時でも心憎い程の心遣いを見せ、気配りをしてくれる。よく考え、よく動き、相手の立場に立った、相手の目線での心遣いをしてくれる。

 一般的には頭が良いとどうしても頭中心で、考えるばかりで行動の面が弱くなったり、謙虚さや心遣いが足りなくなってしまう人が多い。一方、行動中心でよく動く人は、どうしても行動だけに偏り、頭を使う事が少なくなってしまう。
 頭の良さと行動力があったとしても、心配りまで出来るとなると、なかなかそんな人は少ない。21歳や22歳の若者がこの「頭と身体(行動)と心」をバランス良く使いこなす姿は、誰が見ても感心するし、実に頼もしい限りである。
 GMCは素質のある人を見つけ、教育し、チャンスを与える事を第一の目的としているが、まずはスタートを切ったと実感した一週間であった。