2004-11-28

M-net 2004-11-28

企業内で五ヶ国語

 30年ぶりにシンガポール、マレーシア(ジョホール・バル)に行った。
 ゴミ1つない綺麗な小国シンガポールでは、緑と整然とした街、道路にビックリした。
 国境を越えマレーシア、ジョホール・バル市に入ると周囲が一変し、雑然としている。
 あるビジネスをスタートさせる為に、市内の日系企業S社に訪問した。
 S社の社長は日本人であるので、私と話すのは日本語。
 中国系事務所でスタッフと話すのは英語。
 マレーシアであるのでワーカー達は勿論マレー語。
 工場、事務幹部スタッフは全員中国人であるので中国語(北京標準語)
 ベトナムから来ているワーカーはベトナム語で話す。

 1つの工場の中で実に五ヶ国語でコミュニケーションをとらなければならない。言葉が違うと言う事は生活、文化、価値基準などが違い、考え方が様々である。強いリーダーシップと言うか、1つの目的に向かってみんなの力を一点に集中させなければならない。殆ど日本人しかいない国?で、日本語で話す日本人とは別世界である。

 2日間いたマレーシアで見た国民性は、
 ・マレー系マレー人…頑張るとか努力とか一切縁が無く、
               その日その日暮らしで自然体。
 ・中国系マレー人……勤勉で教育も受けており、さすが華人。
 ・ベトナム人…………勤勉で3ヶ月でマレー語も話す。頭も良く努力する人。
 ・日本人…………?一人一人で考えてみて下さい。

 新しいビジネスがマレーシアでスタートするが、頭の切り替えが必要な事を実感。


日中スピード差3倍

 中国広東省広州で若い日本人H君と会った。中国滞在5年との事。
 時間が無かったので、話したのは30分位である。私はH君に「日本と中国の違いは何ですか?」と聞いてみた。彼はしばらく考えて「スピードです」「中国は日本の3倍の速さです…」

 中国では担当者と決断できるトップがいればそれで良く、すべてが即決である。日系企業では担当者~現地責任者~日本の担当者~上司~トップで、なかなか決まらない。途中で検討しようものなら、話は進まないとの事…。

 夜ベッドの中でなぜ3倍もの差が出るのか考えてみた。2つの理由があると思った。
1. まずシステム。もっと簡素化、シンプル化し、責任者や担当者に権限を任すべき。
2. スピーディーに決断するには日頃から問題意識を持ち、情報を集め、何が一番重要かなど頭の整理と準備が出来ていなければ決断は出来ない。日々勉強し、広い視野と深い専門知識、そして思い切った決断力が求められる。

 中国のトップ大学華中科学技術大学で11月21日に講演をした。日曜の夜にも関わらず立席も出て約300人の出席者。話の途中で「今カバンの中に3冊以上本を持っている人は手を挙げて下さい」ビックリなんてものではない。50%以上の学生が手を挙げた。
 学生ベンチャー(創業塾)の話をした所、授業終了時に50人位が「私も参加したい」と私の所に殺到した。この知識欲、スピード、行動力。彼らがリーダー、トップとなっていく。